ニン ポー(ning bo)
2004(平成16年)5月3日
道元日本と寧波の関係は深い。
遣唐使の僧侶の多くはここ寧波を経由して各地へ旅立った。
現在は多くの日本企業が進出している。港へ向かう道にそって日本文字の企業の名前が続く。
杭州のホテル、7時に起床。少し雨が降っている。
ホテルのバイキング
高速バス
寧波市街地
8:00ホテルで朝食、目玉焼とお粥を食べる。
8:40バスセンターに着く。今出たばかりだという。
寧波まで長途巴士(長距離バスのこと)で約1時間である。料金は39元、日本円で600円ぐらいである。
汽車と違って、人が一杯になれば次々と出発していくからとても便利で且つ、早い。そして、乗り心地も快適である。
余談だけど、食の国、中国にきていて、一番、口に合う食事がホテルの朝のバイキングとは情けないがコーヒーもジュースも豊富だし、パン類菓子類も取り放題、勿論、フルーツもよりどりみどり、何よりも新鮮な且つ安全?そうな生野菜があるのが嬉しい。
それにしても、いつも思うのが中国人のバイキングの取り方である。我々から見てると常識を逸しているとしか言いようが無い。
一つの皿にゆで卵が5個、マントウが5個、その横にスイカのスライスを縦に10枚ほどかさねてある。その後に山のように中国菜を持ってテーブルに向かう。4,5名のグループだとテーブルの上がお皿で埋まってしまう。
・・・・・・今、寧波行の高速バスの中にいる。
不思議と静かである。一昨日夕方に、李黎から電話が入り、本当は昨日、今日と3人での江南紀行と、なるところだったのに、李黎の友人に用事が出来てしまい、急遽,二人とも、上海に帰ってしまった。
結局、ぶらり旅はひとり旅となったのである。
窓から見る外の景色は九州の田舎をバスかJRで走っている感じだ。 山と民家と森に村が繰り返される。
寧波と言う文字の看板がだんだん多くなる。それにしても、中国語の簡体化は思い切ったものだと思う。
これも、何回かに分けて行われてきたらしいが、寧の字がウ冠の中が11画から2画に、丁になるのだから驚きである。
それにくらべ、日本の漢字はこの頃、逆行しているような気がするが。
文字はコミニュケーションの手段に過ぎないと思えば、何も寧などと丁寧に書く必要もない。
機も机になってるし、業も上だけで終わりである。
なにも韓国のハングル文字のような訳の解らないのとは違うのがよい。まさにシンプル イズ ベスト といえる。
パソコンを持参していないのでメモ書きで間に合わさなければならなくなった。観光地の説明はどうせ、中国語なのでチンブドンつまり聞いても分からない。
寧波のホテルは昨夜、紹興のホテルで紹介してもらった4ッ星である。名前は金港大酒店という。
すぐ目の下に川が流れている。姚江(ヤオジァン)と甬江(ヨウジァン)の二つの川が交わる近くにある高層ホテルである。
僕の部屋は30階ぐらいにあるので寧波の街が一望出来る。素晴らしい眺めである。
明日乗る船は甬江にあり、ホテルから目と鼻の先である。つまり寧波港は海ではなく川にあるのだ。
ホテルのボーイに天童寺までタクシーで行きたいと、言ったらOK、分かったという。何処かに電話をして聞いていた。
「300元で往復どうか?」という。チャーター出来るらしい。
元気の良さそうな女ドライバーだ。
0:20分にホテルをスタートする。約2時間かかるという。
300元はチョッと高すぎると思い、女運転手に言った。
「天童寺まで、片道でいいから、幾らで行くのか?」
すると、その女運転手が言う。私はボーイに、5時間のチャーターと言われている。天童寺のほかに阿育王寺を回り、市内を観光して300元だから、そんな高くない。今から変更はしないで欲しい。私もその予定で会社に言われてきた。」
ぼくのボーイへの言い方が悪かったのだろう。確かに包車(中国でチャーターの意味)バオチャーと言ったのだから。
片道だけのタクシー料金は50元、また向こうで阿育王寺までタクシーで50元としても半分で済んだのにと惜しい気がしたが。
天童寺は300年に創建された禅寺で、中国禅宗五山のひとつ。1223年(南宋)に曹洞宗の開祖・道元がここで学んだ。
上の写真:天童寺、道元の肖像画。
阿育王寺も405年に建てられた禅寺で中国禅宗五山のひとつ。
大雄宝殿に向かって右側に舎利殿があり、その中に鑑真太師像が安置されている。
上:阿育王寺、右端はチャーターしたタクシー。
夜は街をぶらぶらして、久しぶりに美容室でカットする。二階でまずシャンプーして、マッサージ。そのあと1階でカットしてもらう。
僕を切ってくれた男性美容師は 「ぼくのこのシザーは日本製だ」と自慢していた。
夜は日本食を食べたくて男性美容師に聞いたら、おいしい日本料理店があるという。花月と言う名前の店であさりのバター焼が25元 サンマの塩焼きが30元 鉄火巻き20元
ママと意気投合して話が弾んだ結果、注文外の特別サ-ビスが一杯。もう最高にご機嫌な寧波の夜でした。
明日、私と一緒にゴルフに行かないか?と誘われてしまったが明日は普陀山に行かなければならない、と言うと残念がっていた。
「また寧波にクルヨ」と言って店を出たのは12時を回っていた。
普陀山はどんなところ?たのしみです。